チヌ釣りで代表的な釣法といえば落とし込み釣り。
関東では防波堤が低いので目印を使わないヘチ釣り、関西では目印を使う落とし込み釣りが主流だと言われているが、実際には関西でヘチ釣りをされる方もちらほら見る。
チヌの落とし込み釣りは落ちてくるエサを追う習性を利用した釣法なのでチヌの活性が高い時期がメインとなる。
時期で言うと5月から11月までだろう。
最近は温暖化の影響なのか、海水温が下がらないために12月でも釣れているようです。
チヌの落とし込みのポイントと言えば、沖合の防波堤で、よく釣れるポイントは北港や南港に見られるスリットケーソンや防波堤の内側が削られたオーバーハングと呼ばれるチヌが身を隠せるポイントになる。
特にイガイが防波堤につき始める夏の時期に始めるのが初心者におすすめです。
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チヌの落とし込み釣りの仕掛け
【道糸】
PEラインなら1.5号ナイロンなら2号見やすい蛍光ラインがベスト。PEラインは感度がよく、腰がなく、風や雨の強い日は竿先に絡まりやすい。糸が絡まると腰がないため外すのに苦労する。その点ナイロン糸は初心者には使いやすい。ラインはフロート系が良い。見やすい色は人それぞれ違うため、最も見やすい色を選ぶのがベスト。
いろいろな種類のラインが販売されていて迷ってしまうのだが、自分が信用できるメーカのものを選ぶのがいいと思います。
【ハリス】
ハリスはフロロカーボン系の1.5号~1.7号を使用。ハリスは少し高価でもしなやかで信頼のおけるものを購入するべきだ。
使用するハリスの長さは1mもあれば十分。フカセ釣りのように3mや4mも取る必要はない。信頼のおけるメーカーで引っ張ってラインがまっすぐになればほとんど問題ない。
【目印・目印ライン】
チヌ専用の落とし込み仕掛けは市販でいろいろ販売されています。
しかし、どのチヌの落とし込みの仕掛けも値段が高いので自作しています。
中武幸司流の仕掛けが使いやすく、真似させて作っている。目印を使う目的は以下の通りで
- アタリが見やすくなる
- 沈下速度が自然に近くなる。
- バルサ材が吸水することで重くなり、仕掛けが扱いやすい。
とても気に入って使っています。
【ハリ】
基本はチヌバリの2号か3号を使う。イガイがエサの場合はヒネリがあると刺さりにくいので、ヒネリのないものを使います。
春先にシラサエビを使う場合はカエシが少ない半スレバリで軸の細いハリを使用した方がエビが弱りにくくなります。
【オモリ】
オモリはイトオモリを使用することが多いです。イトオモリをハリに巻きつけて使用する。ガン玉も使用するが微調整がイトオモリの方がやりやすい。
オモリのつける位置はエサが回転しないようにする。付ける位置によって変わる。オモリ先行で沈んでいくので、エサとの重心位置で変わりやすい。
【ハリ外し用プライヤー】
チヌの落とし込みのエサ
イ貝
堤防の岩壁に付着しているものを専用の道具で採取する。
取ったイガイの中から、平たくて丸みのあり、大きさは2cmぐらいのもので、表面が黒く、皮の薄いものを選別します
イ貝のダンゴ
その年堤防に付着したばかりの小さな稚貝の房を団子状にハリに付けたもの。
イガイはアタリがあればほとんどチヌです。
岩ガニ
釣りの餌屋でほぼ年中手に入る。
殻は柔らかく、フグなどの取られやすい。
夏場のエサ取りの多い時期のチヌ釣りには
向かない。
フジツボ
フジツボをエサといて使えるのはチヌだけだ。フジツボを貝類だと勘違いしている人は多いと思うが、実はエビやカニと同じ甲殻類である。
浅い岩場や堤壁などに付着しているものをスクレーパーで採取する。
イガイのいない冬から春にイガイの代用として使われている。
シラサエビ
冬や春先の低水温時に使われます。春先などはシラサエビにしか反応しないときもあります。
メバル、アイナメ、ガシラ、フッコ、コッパグレ、チヌなどが釣れます。
夏場などはエサ取りにすぐに取られるので、不向きです。
マムシ
夜釣りは別として日中に虫エサを使うチヌ釣りの人はいない。
エサ取りに弱く、釣れたとしてもチヌのアベレージサイズが小さくなるためです。
虫エサはアタリがあっても、即アワセで釣れることもあるが、アタリがあっても穂先がを送り込むようにして、次の穂先を抑え込むようなアタリで合わせるのが良いです。
落とし込みでチヌ狙いならば、基本のエサはイ貝やカニを使用しよう。
チヌ以外の魚が食わないので集中力が維持しやすくなります。
エサが手に入らない時は
素材はゴムで作られています。フジツボバリュー、イガイバリューは食ってきます。
ただゴムなので食べても割れないので、フッキングが悪くなりやいので、ハリ先は常に出しておく必要があります。
本物のエサのようにつけるとバラス回数が多くなります。
もしものために予備を準備しておきましょう。
バラシを防ぐために注意すべき点は?
防波堤でハリ掛かりした魚は堤壁に沿って底に潜ろうとします。この合わせた瞬間のチヌの引きはとても強烈です。
堤壁にはイ貝やフジツボがが付着しているのでそれに少しでも触れると、どんな強力なハリスでも一瞬で切れてしまいます。
だから、堤壁に近寄らせないように沖側に竿先を突き出してチヌを岸から離すようにしましょう。
落とし込み最中に糸と竿がまっすぐ一直線になった状態でチヌのアタリが来た場合に、そこであわてて合わせても、竿の弾力を生かし切れないのでほとんどの場合ハリスを切られます。
そうならないためにも、落とし終わりに竿と糸にまっすぐにならないように、多少の角度が付くように心がけます。
多少の角度があれば、竿の弾力を生かすことができるし、どうしても切られそうなときは少しイトを出せば、やり取りしやすい体勢に持っていけます。
最初の底への突込みさえかわしてしまえば、後はチヌはすぐに疲れてしまうので楽になります。
チヌとのやり取り中は竿と糸の角度はなるべく90°保つようにすると勝手に弱っていきます。
取り込みは慎重に!
左右の動きをかわした後、チヌに体力が残っていれば、沖に走り出すかもしれません。
でも沖には何も障害物がないのでハリスを切られる心配はない。
だからチヌの引きを楽しみながら、チヌが弱り、浮いてくるのを待つだけです。
浮いてきてから玉網にチヌを入れるようにしよう。チヌが元気なうちに玉網でチヌを追い回しても、チヌは玉網には入らないし、竿の操作がおろそかになるのでチヌをバラシてしまう原因にもなります。
チヌが元気なうちに玉網でチヌをすくうのではなく、十分に弱ってから、玉網に誘導するといった感覚である。
チヌの頭が玉網に入れば、竿先を下げれば魚は自然とタモ網に入ってきます。
チヌを玉網に入れた瞬間、リールから少し余分にイトを出しておこう。チヌを玉網に入れた瞬間が一番竿先から出ているイトが短くなっています。
そのままチヌを堤防に上げてしまうと竿先からの糸に余裕がなく、竿先だけに負荷が集中して、折れてしまうこともあります。
玉網をたぐり寄せるときの注意点
玉網にチヌをを入れた後、そのまま持ち上げてはいけません。
そんなことをするとチヌの重みで玉網が変形するか、最悪、柄の先端が壊れてしまいます。
チヌを入れた後は海面より少し持ち上げ、玉網に負荷が掛かりにくいように、海面を滑らせるようにした後、柄を短くしながら垂直にたぐり寄せるようにするとあまり力を使わずにすみます。
チヌと戦った後はハリとハリスの点検をし、ハリが鈍くなっていたり、ハリスに傷があれば交換するのが、次のチヌをバラさない方法です。!!